異形という存在は自分にとって大きな意味をもつ。姿や形、棲むところも人間とは異なるものがいる。また人間の姿でありながら外れものとして扱われるものもいる。だがそれらは人間のもうひとつの姿として描かれてきた。
幼少期に触れた漫画や映画は私と異形とを引き合わせてくれた。幼稚園での生活で人と同じことができなくて歯がゆい思いをしていた私にとって、それらは生きることを肯定してくれるものだった。自分の姿が上手く見れない私であったが、漫画や映画の中の異形の在り方に自分を見つめ直す機会をもらった。
その経験が私の中にずっと残り続け、そのまま今の制作へと結びついている。