15歳の時、生まれ育った大阪を離れ、輪島の地を踏みました。
そこで輪島の蒔絵(まきえ)師を志し、厳しい修行の日々を送りました。
それは時に、海に潜りその日の糧を得るかのような過酷さでしたが、
その経験を経て20歳で独立。蒔絵師としての道を歩み始めました。
転機が訪れたのは35歳の時。幼い頃から抱いていた画家への
純粋な憧れを追い求め、蒔絵師から画家へと転身しました。
輪島塗で培った繊細な筆遣いや、蒔絵、沈金といった加飾の技術は、
私の絵画制作の礎となり、また、唯一無二と自負する表現となっています。
伝統的な技術とアートを融合させ、自分の信じる美しさを追求してまいりました。