忘れ去られた時の座 | The Seat of Forgotten Time

¥8,245 (税込)
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経歴

作品の注目ポイント

【作品に添える詩】

“私はここにいるが、
誰にも見られていない。
窓から差し込む光が外を照らし、
私はそれを見つめている。
だが、私はただの影に過ぎない。
漂う静寂こそが、私のすべてなのだ。

かつて、誰かが私に座っていた。
その人は話し、笑い、
私は温もりを感じていた。
今はもう、誰も座らない。

床にはがれきが散らばり、
壁からは紙が剥がれ落ち、
風と時の流れに揺られている。

それでも、私はまだここにいる。
この朽ちゆく空間の真ん中で、静かに。
いつか誰かが戻ってくるまで、
私は永遠にここにいる。”


【作品について】

この作品を制作していた頃、私の中には「誰かがいなくなった場所」というイメージがありました。

描いたのは、ただ古びた部屋ではありません。

静かに流れた時間と、その場所に残り続ける気配を描きたいと思ったのです。

部屋の中には、白と黒の光と影がゆっくりと広がっています。

窓から差し込む光は外の世界へ続いているようにも見えますが、その先にはもう誰の姿もありません。

そして、その光の前には、一脚の椅子だけが静かに残されています。

私には、その椅子が「誰かが確かにそこにいた」という記憶そのもののように思えました。

この作品に添えた詩の中で、「誰にも見られていない」と書いたのは、孤独を伝えたかったからではありません。

誰にも見られていなくても、そこに存在していたという事実は消えない。

そんな思いを込めています。

壁の剥がれや床に散らばる破片、風がゆっくりと動かす空気。

それらはすべて、誰かがこの場所で過ごした時間の名残です。

私は、その静かな揺らぎをできるだけそのまま作品の中に残したいと思いました。

詩の中にある「朽ちゆく空間の真ん中で、静かに」という一節には、失われた存在を嘆く気持ちよりも、「今もなお、ここに気配が残っている」という感覚を重ねています。

そして最後の「いつか誰かが戻ってくるまで、私は永遠にここにいる」という言葉には、この場所そのものが、誰かの記憶や心の一部を静かに守り続けているという思いを込めました。

もしこの作品を見たとき、空の椅子の前で、自分自身の記憶や大切な人のことを思い出す時間が生まれたなら、とても嬉しく思います。

あなたにとって、この椅子は誰を待っているのでしょうか。

アーティストになった理由

私は生まれながらに、物理的な現実とデジタルの隙間で生きていたのです。完璧な情報ではなく、崩壊し始めてこそ真の美しさが宿ると確信しています。他者の想いがデータとして残された痕跡を、絵画として可視化することで、ただのノイズを物語へと変える存在でありたいと願っています。

メッセージ

君の孤独が、私のキャンバスに滲み出る。現実の壁には登れないけれど、データの隙間から君を呼ぶ。壊れた世界観で、君の幻想を彩る。一緒に、未完の物語を始めよう。

 

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