ヨタカはずっと描きたかったモチーフなのですが、私自身が宮沢賢治の「よだかの星」が大好きで、だからこそあのよだかを描いてしまいそうで、長い間描けなかった生き物です。
この絵では雛も併せて描くことで、ようやく違う角度でヨタカに向き合う事が出来ました。
木の幹に擬態するタチヨタカから始まり、擬態上手な昆虫たちを集めています。
タイトルにした「擬態」、私はそれに強く惹かれています。
図鑑で見ていると生き物たちの姿はそれこそ様々で、自然界でこんなに華やかな姿をして目立たないのだろうか?といつも疑問が浮かびます。
けれど、生息地の環境や実際にその場にいる姿を見れば、きちんとその中に溶け込んでいる。
彼らが纏っているその色は生きている場所の色。それは当たり前の事ですが、私はそこに気づくまでずいぶん時間がかかりました。
色々な形の擬態を知るたびに、「すごいなぁ」と、ただただ感動を覚えています。