病気で人と同じ道を歩けない。昨日まで一緒だったはずの友人達がとても遠く感じた日、そしてどこかほっとした日でもありました。

もう同じでなくていい。割り切るまでに何年も要しましたが、それで良かったのだと今は思える。それは、両親や兄、家族が支えて長い年月をかけて教えてくれたようにも感じます。

絶望していた私に昔から好きだった絵を描くように勧めてくれた両親。はじめは画材も知識もなくて母のステンシルの絵の具を使って絵を描き始めました。お世辞にも上手いとは言えないそれが、私の新しい人生のはじまりだったのかもしれません。

きっと人には１つ１つ違った個性があって、勿論好みも考え方、感受性も人それぞれでしょう。それでも、この１０年、コンクールに何度落ちようとも叱咤激励を受けても絵を描くのが好きで好きで、いつだってマイナスからのスタートでした。何度こけようと、泥の中に突き落とされようと、好きなものは好きだと、私は私でいい。私の絵を描くのだ！という信念だけは曲げません。一生懸命、真摯に一歩一歩歩いていきます。これからも精進して参ります。どうぞ、よろしくお願い致します。

なかむらめぐみ