私はただ、絵を描く事を心から愛しています。
誰にでもある事かと思いますが、この世で生きていく上で人と人とを結ぶコミニュケーションはとても重要です。私が生まれ育った家庭はとても普通で良い家庭です。今思えば両親がこんなに仲の良い事は普通ではなかったのかもしれないと思いますが、経済的にも環境的にも至って普通なのです。
ですが、私は何故か幼少期から人の視線を異常にプレッシャーに感じ、どういった行動をとれば、人はどうなるのかと、自分自身がおかれた状況であっても、自分には関係のない状況であっても、自分中心に分析して、状況を感じとりそれをとても重荷に感じでいました。
何をしたら喜んでもらえるのか、何をしたら悲しませるのか、それを分析の上で知っていたからこそ、他人に対して、家族に対してまでも、私は心と一直線に繋がる言葉を、幼少期から言葉にする事が出来ませんでした。
少しのずれで、全てが屈折してしまうのです。
私は家族と仲が良く、友達も少なくはありません。
でも、いつも心細く、心が独りぼっちになっていました。
そんな私の救いは、創作をする事しかありませんでした。私は私の味方でなければならないし、私の作品は私の味方であってくれるからです。
日常の中で否定してしまう私自身を、絵だけは肯定として形になり、そして寄り添ってくれました。
だから絵を描く事を愛しています。
私は、自分の為に絵を描いています。
私が私自身に、優しくなる為に絵を描くのです。
誰しも生命をもっている以上、心があり、孤独が寄り添っています。けれど、最後は全て愛で叶うと信じています。そう思っていたいし、皆にそう思ってほしいのです。
私は人が好きです。私は絵を提示する事により、人々に一方的な愛を捧げます。
絵を描く事を通して、人を愛し、世界を愛せる人でいたいという思いで、絵を描く事を続けています。