幼い頃、切って組み立てる工作に夢中だった。一度作ったらおしまいなので、あまり買ってはもらえなかったが、ひたすら夢中になって作っていた。その頃から、ものを作り出すことが一番の関心事だったように思う。四国と関西を年に何度も行き来しながら、沢山の自然と本に囲まれた中で生活し、神話と占いと隣に住んでいた星が大好きなおじさん(後に物理の先生と判明。その後、星が好き過ぎて地学の教職免許も取得したらしい)に影響を受けて宇宙に想いを馳せ、ゲーム・漫画の黄金期を潜り抜けて、PCの発達とともにデジタルにも足を突っ込み、何の縁か海外を旅するに至り、その反動で日本国内に興味を引かれ、再度本の海に浸る。一見絵とは関係ない沢山の寄り道が、今の自分を創り、作品となって発露する。寄り道しながらも、誰のためともなく衝動に駆り立てられるように色々なものを作り続けた結果が今なので、なぜ志したかという理由を言葉にするのは難しい。ただ、作らずにはいられなかった。だからこそ自分は今ここに立っているのだと思う。