日本画の線描法の一つに「鉄線描」というものがあります。文字通り、鉄の針金を思わせるような一定の速度と太さ、真直ぐで迷いのない運筆です。 鉛筆、木炭、面相筆、マーカー等々、現在まで様々な「筆」を使ってきました。そして辿り着いたのがコンピューターのマウス。現在の私に一番馴染んだこのデジタルな筆を使って、この「鉄線描」を表現できないものか…… 現代の鉄線描ともいえる0.09mmのベクトルラインで、仏の顔を、天衣を、蓮華座を描く、拡大して細部からさらに細部へと描き込む、ひたすら描く。 仏画とコンピューター。私はこの組み合せに夢中になりました!