「華厳の滝の登竜門 」(立体絵画)
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所属
立体絵画同好会や山川工房。
木工や石膏彫刻の立体絵画を製作してきました。材料を耐久性に優れた樹脂粘土の立体絵画を、2020年からクレイアーチストのフェルメールさんと協力して、普及活動をしてます。
フェルメールさんは、この新しい立体絵画の普及活動をしてます。 活動では、展示会や飲食店で展示、公募展(2023年は20点の入選や奨励賞や優秀賞)、ギャラリーへの参加、立体絵画講座など。また無料で立体絵画の各画家の作品展示を、会館や学校でボランティアで行ってます 。(展示希望はコメント欄でご連絡)
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作品は粘土で整形した立体の粘土絵画で、平面の絵画よりも遠近感や実体感があります。3Dが進んでいる現代アートです。山並みや町並みの風景画、肖像画やスポーツ画や裸体画、花絵や置物絵画など、これらを立体で作ると奥行きが出るため本物に近くなります。題材によっては少し面白い絵画になります。
その中で30~50cm程の適度な大きさで、壁掛け装飾にふさわしい様な絵画を選んで、This is gallery 様で立体絵画の普及を始めてみました。
立体絵画の材料は耐久性に優れた樹脂粘土で、粘着液やバーニッシュ、ワックスマットなどを重ね塗りして表面保護加工を施してます。タイルの様に硬くなめらかですが、多少凹凸をつけてます。
経歴
長年途上国の国際協力事業(インフラ建設コンサルタント、政府開発援助事業調査専門家など)の滞在勤務と同時に、立体絵画については以下の経験や習得を行いました。
2006,07年 アフガニスタンでクシャーナ朝美術の仏教彫像などを学ぶ。
2002~08年 カンボジアでアンコール遺跡群の彫刻壁画を学ぶ。
2001年 シリアでパルミア彫像などオリエント美術を学ぶ。
1995~99年 シルクロード上の新疆の交河故城仏教遺跡と西安の大明宮宮殿で、遺跡発掘や立体壁画の修復復元事業を、ユネスコ親善大使の平山郁夫画家の監修の下、ユネスコ中国事務所で行う。
1994,95年 パキスタンで仏像の起源、ガンダーラ彫像を学ぶ。
1993,94年 バングラディシュで3Dラグ絨毯美術を学ぶ。
1990~92年 タンザニア国でティンガティンガやマコンデの立体絵画や彫像を習う。
(1984~85年 UCLA大ロスアンゼルス校の芸術建築部、短期アダルトスクールで学ぶ)
絵の具や画材のない途上国では、現在でも天然の材料や壁などを彫像して、芸術性とともに文化を重視した伝統継承の立体絵画が描画されています。これらを参考に立体絵画を制作しています。
作品の注目ポイント
作品は、栃木県日光市の大谷川の滝で、鯉が竜に変わる「華厳の滝の登竜門」の立体絵画。
華厳の滝は高さ97m、幅7mで、男体山の噴火に塞き止められた中禅寺湖からの流出口に位置。華厳の滝は中禅寺湖に至る登竜門です。
作品は、華厳の滝つぼに辿り着いた鯉が滝を昇ろうとし、成功した鯉が竜になる故事を描いた登竜門の絵画。滝つぼには複数の鯉たち、ついに難関を突破して滝を巻いて昇る竜。滝の瀑布と昇竜の勢いを描いてます。
中禅寺湖には竜が島に化し、竜の形をした八丁出島があり(最後の写真参考)、竜はそこを目指して竜神となります。
この絵画が良く分かる動画は「zensaku66」をネットで検索→1段目のinstagramの [zensaku66] をクイック→本作品の画像をクイック、して動画をご覧下さい(スピーカーを開くと音楽が流ます)。
耐久性に優れた樹脂粘土を材料に整形研磨し、硬化と光沢の表面加工剤等で装飾した、未来3D粘土アートの立体絵画。
作は山川工房の山川善作(裏に印、絵番174)。立体奥行10cm、縦横30×40cm、重さ約1kg。
アーティストになった理由
粘土で整形した手軽な立体絵画を広く知ってもらい、誰でも気楽に作っていただきたいです。
メッセージ
昔の各国の滞在を思い出しながら、「各国の壁画と彫像の文化について」書いてみました。
① パルミラはシリア砂漠の中央にあり、地中海とメソポタミアを結ぶ交易路として、紀元1世紀から3世紀にかけて栄えました。パルミラ彫刻は宗教や神話性は少なく、商人の功績を残す意味だったのか人物像の葬祭像や貴人の精緻な人物像が多く、女性の頭部はターバンやヘッドバンドやベールで髪が綺麗に装飾されており目鼻立ちが冴えていました。多くは彫像よりも壁面の浮彫が多いです。キャラバンで重要なラクダなど、動物の彫刻は少なく似てもいません。
シリアは歴史的に人物彫像が多く、紀元前25世紀のエビフイル像や紀元前10世紀までのアッシリアでの人物彫像の発掘などもあります。日本でのこのような人物像の最初は明治26年の大村益次郎像で、銅像でも明治13年の武尊像らしく、明治以前の偉人や武将の人物像は想像の姿と言えます。そのためパルミラの精緻な現人物像は非常に貴重な壁画だと考えました。ただし2015年にイスラム国(IS)の侵入で、現地の壁画や彫像は多くが破壊されました。
② ガンダーラ美術は、パキスタン西北部のガンダーラ地方に0~5世紀にかけて栄えた仏教美術。西洋系の顔立ちや彫像などギリシャ彫刻の影響を受けており、それまでなかった仏教彫刻の起源とされます。特に、緻密な石材彫刻はギリシャ神話から伝わったと思われ、美しいガンダーラ浮彫もギリシャ神話のように中心に神と周りを取り巻く僕(しもべ)の描写が似ていました。ここで作られる美しい浮彫で理想郷とみなされ、作られた仏像がアジアに伝来される一大工芸生産地となっていたのではと考えました。仏像を安置することで、仏教も中国や日本、東南アジアに広まったのではないかと思われます。ゴダイゴのヒット曲の「ガンダーラ」にあるように、日本からは遠く過去の文明であり、伝来した仏像から理想郷の天国ユートピアになっていたのではと考えました。
③ アフガニスタンはアジアの貿易交易の十字路と言われ、1~4世紀に栄えたクシャーナ朝は東西の多彩な文化が融合した芸術で栄えました。彫刻は木工や石材をはじめ、金や鉱石、ガラスなどを素材に、多くの人種の人物彫像やギリシャ神話の神や仏陀や菩薩などが刻まれていました。イスラム文化に変わり、仏像彫刻壁画はバーミヤン遺跡と同様に多くが破壊されました。イスラム教は礼拝を重視し、聖像や聖具を持たない文化が多い中東に比較して、アフガン彫刻の工芸や装飾は伝統的であり豊富な気がします。特に、象牙の彫刻や装飾絵画など博物館や公館に残存し、市場のバザールなどで取引されていました。しかし現在のタリバンの復権により芸術文化の衰退を危惧します。
また1~2世紀のハッダ遺跡を代表とする粘土や石膏からの彫刻は、ギリシャ系の僧侶たちの目鼻立ちの様相であり当時の時代を映していました。ギリシャのヘレニズム様式とガンダーラ仏教美術との融合であり、ギリシャ人が仏教美術に関わり始めた仏教美術の発祥地ともいわれています。日本にはない、非常に興味深い融合による仏教初期の美術が存在していました。
④ 12世紀に建てられたカンボジアのアンコール遺跡群のアンコールワットは、中央祠堂を中心に3重の回廊が囲む構造で、その長い回廊壁面には隙間なく彫刻壁画(レリーフ)が刻まれています。他の遺跡群のアンコールトムやタプローム、バンテアイスレイなどの寺院のレリーフも壮大で素晴らしく、昔からの工房も多く点在し、互いに競い合っていた彫刻壁画ではないかと考えました。大長編叙事詩『マハーバーラタ』を基に描かれたレリーフなど、ヒンズー教やその後の仏教の神話、戦争のレリーフは、ほとんどが何かの伝説を基にして刻まれていました。当時のタイやラオスを併合したクメール芸術は、それらの文化を融合し発展させ生き生きした姿で刻まれていました。アンコール遺跡群の融合さと生き生きさ、何かの伝説を伝えようとする大規模な彫刻壁画群は、中国から伝わり真似した日本の凛々しい仏像にないものでした。
⑤ タンザニアのマコンデは柱状の黒檀(コクタン)の木工彫刻で、叩くとコンコンと鳴るほど非常に硬い素材です。人や動物、植物、シェタニ(精霊)などの姿を彫刻し、色付けせずに内部の成分で黒色や赤褐色の縞模様で、アフリカ特有の様相があります。両足の足裏で一本の黒檀を挟んで、ハンマーでノミを叩いて削ります。硬くてサクサクとは削れず慣れるまで大変でした。
ティンガティンガ絵画は1960年代にタンザニアで発祥したエナメルペンキで描かれた斬新なポップアートです。アフリカのサバンナの動物や植物など、カラフルな色で自然を力強くアフリカ人の天然の元気さで描いています。風景画や抽象画ではなく、はっきりと対象物を描く明るい写生画です。Silikiの下地材を3回塗るなどして立体感を出します。工房村が首都郊外にあり、多く賑わい自作の指導を受ける旅行者もいます。絵画の様に素朴で明るい雰囲気で、何度訪れても居心地が良い工房村でした。
⑥ 唐時代の長安の宮殿の大明宮は663年から皇帝が政務を行った宮殿です。大規模な発掘調査で漆喰や塗料で建物の壁には壁画が描かれていました。これらを基に、唐時代の壁画復元が期待されました。中国史は戦乱の繰り返しですが、古代日本は木工以外の壁画は多くないのは、地震の影響があったのではと推測しました。
中国新疆の交河故城遺跡は、紀元前2世紀に車師国の首都となり、当時の建物廃墟がそのまま残存している遺跡です。中洲の高台にあり、周囲を30mの断崖に囲まれた自然の要塞にあります。版築工法で作られた多くの寺院や仏塔などが残る壮大な仏教都市遺跡です。それぞれの寺院や仏塔には大切な仏像や壁画あったのではと、復元のために滞在する都度に探索しましたが、14世紀のイスラム侵入の破壊や戦火で彫刻や壁画は全て消滅してしまったのでした。
以上、有難うございました。
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