歌舞伎連作「黒塚-くろづか」P30号額入左右2枚セット
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所属
なし
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経歴
1955年熊本県生まれ。高校在学中に日本画家正木次郎に師事、日本画の基礎を学ぶ。美術デザイン専門学校卒業後、イラストレーターとして広告制作会社・海外向けポストカード制作会社勤務を経てフリーのイラストレーターとして独立。広告用イラストを描く一方で、ペン画・日本画・テンペラ画に取り組み個展等で発表。
1997年カレンダーの原画としての美人画制作依頼を機に絹本着色技法に出合い、その奥深い世界に惹かれ雅号を「喜翔」とする。以後カレンダーの原画制作の傍ら抒情的幻想的オリジナル作品を制作し個展グループ展で発表。繊細な絹絵ならではのおひめさまや大正昭和のレトロ感漂う少女画を描いている。
◆2019年河出書房新社「やさしい大人の塗り絵 なごみの美人画編-佃喜翔◆2022年「やさしい大人の塗り絵 着物姿の女の子編-佃喜翔」出版
作品の注目ポイント
年月を超えて引き継がれ改変されてきた歌舞伎の演目に現代人の感性に響くせつなさを感じて絵にします。
「狂うとは全てを取っ払って無邪気に自由になる事なのか••」との感想を持った4代目市川猿之助襲名興行での舞踊シーンがこの絵のきっかけ。絵巻風にしたくて右▶左の2枚で描きました。
◆右隻 「あなうれしやのう」
「黒塚」のヒロインの老女は平安時代父の流罪に伴い夫に捨てられ、東北の地に独り取り残された都人。凄まじい孤独の中、安達ヶ原で鬼と化し人を喰らって生き延びてきた女は、偶然宿を求めた高僧の「仏に縋ればどんな罪人も救われる」の言葉に希望を見出し、童女のように手踊りして喜びを噛みしめます。
◆左隻「いとあさましき」
囲炉裏に焚べる柴を拾いに出た女の「寝間を覗くな」の言葉にかえって興味をそそられ覗き見した、僧のお供の強力の見たものはおぞましい死体の山。逃げ出した僧一行の姿を見て怒りに狂い鬼となって追う老女。僧の祈念により如意輪観音菩薩の破魔の白真弓で放たれた矢に射抜かれて調伏された鬼は掻き消え、残るは主のない衣ばかり。
アーティストになった理由
一人でおひめさまの絵ばかり描いている子供だったので、自然と絵を描く仕事に憧れて「どんな形でも良いので絵を描き続ける」を目標にして生きてきて、今もなんとか描き続けています。
メッセージ
90歳を過ぎて一人暮らしの母を目標に、テーマの一貫性や技法やサイズに囚われず自由に死ぬまで絵を描きたいと思っています。あと20年現役ならまだ100点以上描けるはず!
よくあるご質問
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