私のアートには、3つのシリーズがあります。
それぞれが表しているのは、現在・過去・未来という時間の感覚です。
質感や陰影の違いを通して、
いまの自分と向き合うこと、
これまでを静かにたどること、
まだ見ぬものに心をひらくことを
作品の中に込めています。
Drape Art — 現在
“今この瞬間の自分の心と向き合うためのシリーズ”です。
慌ただしい日々の中にいると、気づかないうちに呼吸が浅くなっていたり、自分の本当の気持ちが少し遠くなってしまうことがあります。
このシリーズで表現したいのは、そんな日常の中でふと立ち止まり、“いまここ”に意識を戻すための静かな時間。
やわらかく流れるドレープの陰影が、張りつめた感覚をそっとほどき、心を静かにリセットしていくような存在になれたらと思っています。
強く主張するのではなく、空間に静かに寄り添いながら、見る人の内側に小さな余白を生み出す作品です。
Fluid Art — 過去・歴史
“これまでの時間や記憶、自分自身の歴史”を映すシリーズです。
地層や鉱物を思わせる凹凸のある質感。マットな静けさの中に、ふと現れるきらめき。
長い時間をかけて積み重なってきたものには、目には見えなくても、確かな奥行きがあります。
人の記憶や感情も同じように、いくつもの層を重ねながら今の自分をつくっているのだと思います。
このシリーズでは、懐かしさやあたたかさをたたえながら、過去をただ振り返るのではなく、“今の自分を形づくっている大切な層”として見つめ直す感覚を込めています。
静かな中に、深く残る余韻を。そんな思いで制作しているシリーズです。
Textured Art — 未来・未知
“未来や未知への感覚”をかたちにしたシリーズです。
まだ見たことのない景色。
言葉にはならないけれど、なぜか惹かれてしまうもの。
このシリーズでは、そうした未知の気配を表現したいと思っています。
神秘的でありながら、ただ曖昧なだけではない。
静けさの中に、計算された美しさや構成の緊張感を重ねることで、未来へ向かう感覚を形にしています。
未来は、はっきり見えるものではないけれど、だからこそ、そこには想像する余白があります。
まだ見ぬものに心をひらくこと。その小さな高鳴りや静かな期待を、質感と陰影の中に落とし込んだシリーズです。